今回はスリランカのタクチーチャーターの金額についてお伝えしていきたいと思います。
アルジュンスリランカは新興国なのでタクシーチャーターは安いと考えている方が多いかと思います



もちろん日本よりは大幅にやすいのですが、皆さんが考えているより安くないかもしれません。その理由についてお伝えしていきたいと思います!
2024年の日本の1人あたりGDPが33,000ドルなのにたいして、スリランカの1人あたりGDPは4500ドルとなっています。日本の7分の1の所得水準ということです。
これだけみると、タクシーチャーター価格は日本の7分の1くらいなのではと考えてしまいます。しかし、実態は日本でチャーターする場合の半分より少し安いくらいの金額となっています。
今回はその理由についてお伝えしていきたいと思います。
スリランカは国内で車を作る生産能力がない
タクシーチャーターを提供する際には主に原価となるものが2つあります。
✔︎ 車両費用(車体や燃料費)
✔︎ 人件費
人件費が安くても車両費用が高ければタクシーチャーター価格が高くなります。そして、スリランカでは車両代金が日本より高くなります。
日本のように車を作る力がある先進国に住んでいると理解しづらいですが、車を作るには相当高い工業生産力が必要になります。
しかし、工業力が決死して高くないスリランカでは残念ながら車を生産する力はありません。そのため、車を輸入してタクシーチャーター車として活用しています。



スリランカでは主に日本車が好まれています!町中でTOYOTAやHONDA、NISSANの車が走っているのを見かけますよ!



日本車は耐久力が高いので好んで使われています!なぜならば次の項目でお伝えするのですが輸入するのに多大な費用がかかるからです。
さらに、スリランカは産油国ではなく日本と同様に原油を輸入して賄っています。そのため、燃料費も決して安くはなく、日本と同等の価格が必要となります。
輸入する際の高い税金により車両価格は日本の3倍以上の価格になる
そして、車を輸入をするということは関税などの税金がかかってきます。



関税に加えて付加価値税や贅沢税などもかかってきて日本で車を買う場合の3倍近い金額になってきます。
例えば日本で購入すれば200万円の車を、スリランカで輸入する場合の価格は以下となります。1スリランカルピーは0.5円で算定しています。
| 項目 | 算定根拠 | 金額(LKR) |
|---|---|---|
| 車両本体(FOB) | JPY 2,000,000 × LKR/JPY 2.00 | 4,000,000 (200万円) |
| 海上運賃 | US$1,400 × LKR/USD 303 | 424,200 (21.2万円) |
| 海上保険 | (FOB+運賃) × 1% | 44,242 (2.2万円) |
| CIF小計 | 上記合計 | 4,468,442 (223.4万円) |
| 関税(CID) | CIF × 20% | 893,688 (44.7万円) |
| CIDサーチャージ | CID × 50%(=CIFの+10%) | 446,844 (22.3万円) |
| 物品税(Excise, SPD) | Rs 4,450 × 1,500cc | 6,675,000 (333.7万円) |
| ラグジュアリー税 | max(CIF−5,000,000,0) × 100% | 0 |
| VAT | 18% × (CIF+CID+サーチャージ+Excise+Luxury) | 2,247,115 (112.3万円) |
| 最終概算(着地) | すべての上記合計 | 14,731,090 (736万円) |



つまり、200万円の車体を736万円で輸入しているので、原価が非常に高くなっているわけです。
非常に高い車両価格を、現地の安い人件費で抑えることで日本でタクシーをチャーターする場合の価格の2分の1以下に抑えることが可能になっています。
| SLTCS(弊社) 通常時英語ドライバー価格 | 日本でチャーターする場合 | |
|---|---|---|
| 4日間チャーター | 6.3万円〜8.0万円 | 19万円 |
| 5日間チャーター | 7.7万円〜9.1万円 | 24万円 |
コラム:なぜ輸入する際の価格が高く設定されているのか?
スリランカでは輸出できる高付加価値製品がなく、原油や高付加価値製品を輸入に頼っているため資金流出が日々発生しています。



資金流出をするということはスリランカルピーから外貨への変換需要が発生しつづけるので、常に通貨安の圧力にさらされることになります。


そのため、政府は自動車などの高付加価値製品に対して意図的に高い税金をかけて輸入を抑制するように調整しているのです。
通貨安による高インフレの発生を阻止するために致し方ない措置により、自動車の輸入価格が高くなってしまうという状況が発生しているのです。
スリランカ人のドライバーにとって700万円の負債は、我々でいうと5000万円を超える金額になります。この重い負債を返済するためには、新興国にしては高いチャーター金額を設定する必要があるのです。



おそらく、他の自動車を作れない工業生産力の低い新興国においても同じ状況が発生しているかと思います



自国で自動車を生産することが出来るというのはすごいアドバンテージなんですね!
スリランカタクシーチャーターサービスの価格の説明
ここからは弊社の価格形態について紹介していきます。
紹介するのは通常シーズンの価格です。年末やゴールデンウィークなどの繁忙期はハイシーズン価格となります。(下記で表示している価格よりも高い価格帯でのご案内になります。お問い合わせください。)


移動距離が短い近郊プレミアムの価格形態
さきほどお伝えしたとおり、スリランカは原油も輸入しているのでガソリン代も大きな負担となってきます。
ドライバーの時給や燃料費を加味して走行距離によって「近郊プレミアム」と「広域グランド」という二つの価格帯を用意し、あらゆるお客様のニーズに応えられる形にしています。



近郊プレミアムは移動距離が比較的短い方に向けて価格形態です!業界最安水準の価格となっています!
以下の価格には車両代、ドライバー日当、ドライバーの宿泊代、燃料費、高速代、駐車代が全て含まれた価格となります。税込の価格なので、お客様がお支払いいただく金額となります。





プラチナプランは観光ガイド資格をもつドライバーをアテンドするプランです!非常に好評を頂いているプランとなります!
プラチナドライバーは運転に加えて観光地への同行サポートや、適宜のご案内・ご説明も承っております。



大手のタクシーチャーターサービスでは運転サービスのみで、ガイドをつける場合は追加で1日あたり数万円かかります。
ドライバーとしてだけではなく、観光地への同行や説明を行ってくれるドライバーが追加で1日あたり数千円でつけられるのが当社の大きな魅力の一つとなっています!
通常ドライバーとプラチナドライバーの保有する資格の違いについて以下で説明しています。通常のドライバーも政府公認のTourist Driver資格以上の資格を保有しています。





違法ドライバーの場合は途中で警察にドライバーが捕まり立ち往生するリスクもありますし、事故に巻き込まれた時に保険が降りない可能性もありますのでおすすめできません。
具体的には以下のモデルコースを参考にしていただければと思います。







広域グランドとなる場合もまとめているので参考にしてください!
スリランカをダイナミックに楽しみたい方に向けた広域グランドの価格形態
例えば5日間のチャーターで、文化三角地帯から紅茶列車にのりエッラ経由でGalleを観光してコロンボに戻ってくるというような広域を旅行する方に向けた価格形態です。
以下の価格には車両代、ドライバー日当、ドライバーの宿泊代、燃料費、高速代、駐車代が全て含まれた価格となります。税込の価格なので、お客様がお支払いいただく金額となります。


プラチナドライバーも近郊プレミアムでお伝えした内容と同じく、観光資格を保有するショーファーガイドドライバーをアテンドするプランとなります。
まとめ
今回のポイントをまとめると以下となります。
✔︎スリランカは車を生産できないので日本車を輸入している
✔︎輸入に高い関税がかかりスリランカでの国内価格は日本の3倍以上
✔︎燃料も輸入しているので高い
✔︎この車両と燃料費の高さを人件費の安さで補って日本の半分以下の金額に抑えている
スリランカも経済成長に伴い人件費も高くなるので、今の金額でチャーターできるのも時間の問題となります。
この期間にスリランカに旅行して文化、ウェルネス体験をしましょう!






