スリランカでエアタクシー（水上飛行機）に乗ろう！シナモンエアーの予約方法や主要区間の時間をわかりやすく解説！

目的地によって直行便と経由便がありますが、いずれも所要1時間以内で目的地に到着でき、長距離移動時間を大幅に短縮できるのが魅力です。

例えばコロンボからシーギリヤまで車で約4時間かかる道のりを、シナモンエアーならわずか30分程度で移動可能です。実際、コロンボ（空港）〜シーギリヤ間はタクシーで約3.5～4時間かかるところ、エアタクシーなら半時間ほどで快適に移動でき、上空からの絶景も楽しめます。

水面に着水して滑走する離着陸は非常に珍しく、旅のハイライトにもなるでしょう。シナモンエアーの定期便は全便毎日運航で使い勝手が良く、料金も「とんでもなく高い」わけではないため、連日車で数時間移動するよりメリハリがあって楽しめる移動手段です。

実際の運賃は後述するように片道約230ドル前後（約7～8万ルピー）で、季節によっては大幅割引のプロモーションも行われています。それでは、主な観光ルートである コロンボ～シーギリヤ～キャンディ 間において、エアタクシー（シナモンエアー）をどのように活用できるか詳しく見ていきましょう。

コロンボ〜シーギリヤ間：シーギリヤロックまでひとっ飛び

コロンボ～シーギリヤ間は、シナモンエアーが最も利用者の多い人気路線の一つです。コロンボ側の発着地はバンダラナイケ国際空港（Colombo BIA）の敷地内にある国内線ターミナルで、国際線ターミナルとは離れた専用エリアに位置しています。

シーギリヤ側の発着地はシーギリヤ近郊のシーギリヤ空港（IATAコード: GIU）で、スリランカ空軍が管理する小さな飛行場です。

シーギリヤ空港はシーギリヤロックのある観光エリアから南に約5km（車で10分程度）の場所に位置し、元々は第二次世界大戦中に建設された滑走路を利用したものです。民間機はシナモンエアーのみが離着陸しており、周囲はのどかな自然に囲まれています。

コロンボ（BIA）発シーギリヤ行きの定期便は、毎日午前11:00に出発し11:30に到着するダイレクトフライトが設定されています。所要時間は約30分で、道路移動に比べ圧倒的な速さです。

季節によって若干時間帯が変わる場合がありますが、基本的に午前中に1便運航されています。シーギリヤ発コロンボ行きについては、現在定期直行便の設定が ありません。

シナモンエアーのフライトはコロンボ発各地行きの片方向運航が基本で、シーギリヤから直接コロンボへ戻る需要が少ないためです。そのためシーギリヤからコロンボへの復路はエアタクシーではなく車移動（約4時間）や別途チャーター便利用となります。

コロンボ〜シーギリヤ間の定期便運賃は片道約230米ドル（約76,000スリランカルピー、約3万4千円）です。時期によってはプロモーションが行われ、例えば2024年夏季には片道118ドルのセール価格で購入できた例があります。

直近では2025年6月～12月に往路（コロンボ→シーギリヤ）を100ドルに値下げする期間限定キャンペーンも実施されていました。料金には機内持込5kgと受託手荷物23kgまでが含まれます（超過分は有料）ので、一般的な旅行荷物であれば追加料金なしで搭乗できます。

ただしシーギリヤ空港は軍施設内にあるため空港への立ち入りに制限があります。

シーギリヤ到着後の移動: 事前に宿泊ホテルなどに空港送迎車を依頼し、その車両情報（ナンバーや運転手名）をシナモンエアー側に伝えておく必要があります。当日その登録車両のみが空港敷地内に入りお迎えに来られる仕組みです。

タクシーアプリ（UberやPickMe）で現地手配した車は空港に入れないので注意してください。安全面の配慮からやや厳格ですが、到着ゲートを出ると送迎ドライバーが迎えてくれるため安心です。なおシーギリヤ空港には売店等はなく非常にシンプルですので、到着前に機内でトイレなど済ませておくとよいでしょう。

空からの見どころ: コロンボからシーギリヤへのフライトでは、晴れていれば着陸前に機長がシーギリヤロックの方向を教えてくれることがあります。上空からはシーギリヤロック（獅子の岩）とその隣のピドゥランガラ岩が対になった雄大な姿を眼下に眺めることができ、空路移動ならではの絶景体験になります。シーギリヤ観光へ向かう手段として時間短縮になるだけでなく、まさに観光飛行を兼ねている点がエアタクシー利用の大きなメリットです。

シーギリヤ〜キャンディ間：現在運行していません

シーギリヤとキャンディはスリランカ観光の「文化三角地帯」と「高原都市」を代表する二大スポットですが、この区間にはシナモンエアーの定期便が設定されていません。

シーギリヤ方面からキャンディ方面へ直接飛行機で移動する需要が少ないためで、2025年時点でもシーギリヤ〜キャンディ間の直行便は運航されていません。

そのためエアタクシーのみでコロンボ→シーギリヤ→キャンディ→コロンボと一筆書きの周遊移動を完結させることは残念ながらできません。

キャンディ〜コロンボ間：水上着陸が経験できる区間

キャンディからコロンボのエアタクシーは運行していませんが、コロンボからキャンディーの区間は運行されています。現在は10時半にバンダラナイケ国際空港発で運行されています。

キャンディにおけるエアタクシー発着は、キャンディ近郊の Victoria Reservoir – Victoria Golf Club（Victoria Golf & Country Resort）にある水上飛行機の発着場になります。

実際の乗降場所は、上記ゴルフリゾートのクラブハウスから数分下った、ビクトリア貯水池の湖畔桟橋になります。

水上滑走路には桟橋が設置されており、小型水上機が離着水します。

コロンボ側の飛行場: コロンボ側は基本的に国際空港（BIA）の国内線ターミナルとなります。シナモンエアーはコロンボ市内にも水上機発着拠点（ウォータースエッジ水上飛行場：Sri Jayawardenapura湖上）を保有していますが、2025年現在の定期便では旅客の乗降に通常利用されていません（一部チャーターや臨時便で使用の可能性あり）。

シナモンエアーの予約方法（特にコロンボ〜コロンボ間での予約手順を詳しく）

シナモンエアーの航空券は公式サイトのオンライン予約ページから事前購入できます（サイトは英語表記）。公式サイトでは出発地・到着地と日付を選んで検索すると該当便の空席状況と料金が表示され、クレジットカード決済で直接予約が完了します。

対応カードはVisa、Mastercard、およびAmerican Expressですが、日本発行のAMEXは決済時にエラーが出るケースも報告されています。Visa/Masterでの決済が無難でしょう。

決済時には登録したメールアドレス宛に確認コード（OTP）が送信されることがあります。日本の携帯番号にSMSを受信する形式のため、海外滞在中は受信できない可能性があります。そのためシナモンエアーの予約は日本出発前に済ませておくことがおすすめです。

以上を返信すると予約確認は完了です。当日はメールに記載された集合場所・時刻に従って空港へ向かいます。コロンボ発の場合: 国際線ターミナルではなく、空港敷地内の指定されたシナモンエアー集合ポイントへ所定の時間までに行きます。

到着ターミナルから道を挟んだところにあります。

送迎スタッフが待機しており、時間になるとバンで国内線ターミナルのラウンジへ案内してくれます。この専用ラウンジでセキュリティチェックを受け、離陸準備が整うまで紅茶やコーヒーを飲みながら待機します。

Wi-Fiも完備され快適に過ごせるVIPラウンジで、手続きも非常にスムーズです。準備ができ次第スタッフに呼ばれ、徒歩で滑走路脇の搭乗機まで移動します。小型機への搭乗は階段も無く、乗降もスピーディーです。

座席指定は特になく自由席ですが、搭乗順や重心バランスでスタッフから座席指示があることもあります。どの席からも窓が大きく景色を満喫できますが、シーギリヤ方面へ向かう際は進行方向左側の席からシーギリヤロックが見える確率が高めです。

フライト中の様子: 機内は横2列×3～4列程度のシート配置で、乗客6名程度なら窮屈さも感じません。離陸時は大型機よりも短い滑走でスッと浮かび上がり、多少の揺れはありますが安定しています。高度もそれほど上げないため地上の景色を間近に楽しめ、飛行中は操縦席の計器やパイロットの様子も後方から見ることができます。まさにプライベート感覚の空の旅で、上空からスリランカの絶景を眺めつつ目的地へひとっ飛びです。

まとめ

シナモンエアーは日本からオンラインで予約・決済が完了し、当日も手厚いサポートでスムーズに搭乗できます。唯一の注意点は、復路便の設定が限られる点です。とくにシーギリヤやキャンディからコロンボ方面への定期便がないため、旅程を組む際は「往路のみエアタクシー利用」「復路は陸路移動」など計画を立てておきましょう。

例えばコロンボ→シーギリヤをエアタクシーで短時間移動し、シーギリヤ観光後は車でキャンディへ向かい、最後にキャンディからコロンボへ戻る……というように、飛行機と陸路を組み合わせると効率的です。

もちろん予算に余裕があればチャーター便で希望区間を飛ぶことも可能ですので、時間をお金で買う贅沢な移動手段として活用してみるのも良いでしょう。空から眺めるスリランカの風景は格別で、一生の思い出になるエアタクシー体験をぜひ検討してみてください。