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スリランカ旅行で予防接種は必要?持っていくべき持参薬とは?

スリランカ旅行で予防接種は必要?持っていくべき持参薬とは?
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エキゾチックな魅力あふれるスリランカには、シギリヤ・ロックや聖地アヌラーダプラなどの世界遺産、ヤーラ国立公園のサファリといった見どころが豊富です。

アルジュン

熱帯気候の同国を旅行するにあたり、日本と異なる衛生環境や風土による健康リスクへの備えが不可欠です。

ユイ

スリランカの高温多湿な気候下では食べ物や水が原因の消化器系疾患も発生しやすくなります。

せっかくの観光を安全に楽しむため、出発前の予防接種や持参薬の準備、現地での衛生対策が重要になります。

目次

渡航前に検討すべき予防接種

スリランカ渡航に際し、法律で義務づけられたワクチンは基本的にありません(※黄熱流行国からの入国時のみ黄熱ワクチン証明書が要求されます)。

しかし、現地での感染症リスクを減らすために以下の予防接種が推奨されています。

ワクチン接種はあくまで「推奨」であって「義務」ではなく、最終的に接種するかどうかは旅行者自身の判断(自己責任)となります。その上で、以下のワクチンについて対象者や目的を理解し、必要に応じて検討しましょう。

推奨される予防接種一覧(スリランカ):

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ワクチンの種類推奨される対象(年齢・条件)接種目的(予防する病気)
A型肝炎ワクチン全ての旅行者(特に現地で屋台食や郷土料理を味わう場合)汚染された水や食物を介して感染するA型肝炎を予防し、発熱・黄疸などによる旅程への支障を防ぐため
腸チフスワクチン全ての旅行者(特に長期滞在者や衛生状態に不安のある地域を訪問する場合)汚染された水や食物から感染する腸チフスを予防し、高熱・腹痛など数週間続く重い症状を避けるため
破傷風トキソイド
破傷風
ジフテリア
百日咳混合ワクチンなど
全ての旅行者(特にアウトドアで活動する場合や最終接種から10年以上経過している場合)刺し傷やケガを通じて感染する破傷風を予防。致命的な神経毒症状を防ぐため、渡航を機に免疫状況を見直し追加接種が推奨
狂犬病ワクチン動物と接触する可能性がある旅行者(野良犬が多い地域観光やサファリでの野生動物観察など)犬や野生動物に咬まれた際に感染する狂犬病を発症前に防ぐため。狂犬病は発症すると致死率ほぼ100%のため、事前に免疫をつけ致命的感染症を予防
日本脳炎ワクチン農村部に滞在する旅行者(長期滞在者や夕方以降に野外活動をする場合)蚊が媒介する日本脳炎ウイルスによる脳炎を予防し、高熱・意識障害・麻痺等の重篤な後遺症や死亡リスクから身を守るため
B型肝炎ワクチン長期滞在者、医療従事者、現地で医療行為を受ける可能性がある人など血液・体液を介して感染するB型肝炎ウイルスから身を守るため。交通事故などで現地で縫合や注射を受ける際に感染リスクがあり、慢性肝炎・肝癌へ進行させない予防

※上記はいずれも渡航前の「推奨」接種であり、義務ではありません。また日本では幼少期に定期接種する麻疹・風疹(MRワクチン)やポリオについても、過去に十分な接種を受けていない場合は渡航前に追加接種を検討してください。

特に麻疹は感染力が強く、海外では日本より流行している地域もあるため注意が必要です。予防接種は出発直前では完了できない場合もあるので、渡航の少なくとも6週間前までに専門の医療機関(トラベルクリニック等)で相談すると安心です(参照:forth.go.jp)

自己責任と備え: 繰り返しになりますが、予防接種を受けるか否かは最終的にご自身の判断です。ただし上記のように渡航者に推奨されるワクチンにはそれぞれ理由があり、旅先でのリスク低減に有効です。

接種しない場合でも、自分の体調管理に十分注意し、もしもの感染時に備えて海外旅行保険に必ず加入しておきましょう。スリランカでは高度な医療を受けるには私立病院で高額な前払いが必要になったり、緊急時には周辺国や日本への移送が検討されるケースもあります(参照:forth.go.jp)。

海外旅行保険に入っていれば、治療費や緊急移送費用をカバーでき、安心して旅行を楽しめます。

ユイ

海外旅行保険については以下の記事でまとめています!

持参したい市販薬と衛生用品

現地での急な体調不良に備え、日本から市販薬を用意しておくと安心です。

スリランカでも薬局で薬を購入できますが、多くの薬は医師の処方箋がないと購入できず、言葉の壁や薬の成分の違いもあるため、普段使い慣れた薬を持参するのが望ましいとされています。

アルジュン

以下に、旅行者が持参すると良い一般的な市販薬とその用途の例を挙げます。

  • 解熱鎮痛剤(例:アセトアミノフェン、イブプロフェンなど) – 発熱や頭痛、関節痛など様々な痛みの緩和に必携です。旅先で発熱した場合の応急処置として役立ちます。
  • 整腸剤・下痢止め(乳酸菌製剤、ロペラミドなど) – 環境の変化や現地の食事で下痢を起こした際に備えて用意します。ただし、感染症による下痢の場合に強力な止瀉薬を使うと病原体を体内に留めてしまうことがあるため、使用は注意が必要です。脱水予防のため経口補水液(ORS)もあると良いでしょう。
  • 胃腸薬(制酸剤や消化薬) – 胃もたれや胃酸過多、食あたりによる腹痛に備えます。普段飲み慣れている胃薬があれば持参してください。
  • 風邪薬(咳止め・抗ヒスタミン剤含む) – 気温差や空調で風邪症状が出た際のために用意します。喉の痛みや咳、鼻水を抑える市販薬があると安心です。
  • 虫刺され薬(抗ヒスタミン軟膏等) – 蚊や虫に刺された時のかゆみ止め軟膏は必需品です。掻き壊しによる二次感染を防ぐためにも、刺されたら早めに塗布しましょう。
  • 虫除け剤(忌避剤) – 蚊が媒介するデング熱や日本脳炎の予防には、ディート(DEET)配合の虫除けスプレーが効果的です。日中の市街地でも蚊に刺されるリスクがあるため、朝夕の外出時は肌の露出を避け、虫除けをこまめに使用してください。
  • 救急用具(絆創膏、消毒液、ガーゼなど) – 小さなケガへの応急処置セットも用意しましょう。特にサファリや遺跡巡りでは擦り傷・切り傷が起こり得るため、消毒と保護ができる物を手元に置くと安心です。
  • 常用薬 – 持病がある方は、医師から処方されている薬は旅行日数より余分に持参し、薬の名前や用量が分かる処方箋のコピー(できれば英訳付き)も携帯してください。現地で紛失した場合に備え、別のバッグにも分けて入れるようにします。

これらの薬は出発前にドラッグストアで揃えておきましょう。機内に持ち込む手荷物に入れることで、いざという時すぐ取り出せます。

なお、航空機搭乗時の制限がある液体(消毒液など)やハサミ類は事前に容量や梱包方法を確認してください。また、一部の薬剤は国によって持ち込みが認められない場合もあるため、心配な薬がある場合は事前に在日スリランカ大使館等に確認すると確実です。

旅行者の年齢別アドバイス

旅行者の年代によって、予防接種や健康対策で留意すべきポイントがあります。それぞれの年代に応じた注意点をまとめます。

乳幼児を伴う旅行

乳幼児は免疫システムが未発達であり、また日本の定期予防接種スケジュール上まだ完了していないワクチンもあります。例えば日本脳炎ワクチンは通常生後6か月以降でないと接種できません。

生後数ヶ月の赤ちゃんを連れて行く場合は、蚊帳やベビーカー用防虫ネットの使用、長袖長ズボンの着用などで蚊刺対策を徹底し、野良犬やサルなど動物に近づけないよう十分注意してください。

また、幼児は下痢による脱水症状になりやすいので、粉末の経口補水塩(ORS)やベビー用イオン飲料を用意し、こまめな水分補給に努めましょう。ミルクや離乳食も普段食べ慣れているものを持参すると、現地での急な食事変更による体調不良を防げます。

学生・若年の旅行者

学生など若い世代の旅行者は行動範囲が広く、バックパッカー的な旅をすることも多いでしょう。

現地で屋台料理に挑戦したりアクティブに活動することが多い反面、自身の予防接種歴や健康管理に無頓着になりがちです。出発前に母子手帳や予防接種記録を確認し、麻疹・風疹、おたふく風邪、水痘など過去に受けていないワクチンがあれば接種を検討してください。

ユイ

特に20代~30代の男性は風疹の抗体保有率が低い世代があるため注意が必要です。

また、現地で安価なゲストハウスに泊まる場合は蚊帳の有無や清潔さに差があるため、自分で虫除け対策グッズを持ち込むなど工夫しましょう。胃腸薬や解熱剤も、自炊や現地食での体調不良に備えて携行すると安心です。

一般の成人旅行者

社会人になって初めて熱帯地域への旅行を計画する方は、若年期に比べ体力の衰えや持病の管理も考慮する必要があります。A型肝炎ワクチンは日本では定期接種ではないため、過去に感染歴や接種歴がなければ特に検討したいワクチンです。

中年以降になるとA型肝炎に感染した際に重症化しやすい傾向があるため予防が肝要です。また、破傷風についても最後の接種から長期間経過している人が多いため、渡航前に抗体検査や追加接種が勧められます。

持病がある場合、主治医に旅行に耐えられるか相談し、必要な薬は多めに持参しましょう。高血圧や糖尿病などの薬は現地でも続けて服用し、食事の変化による血圧・血糖の乱高下にも注意が必要です。旅行保険は必ず加入し、慢性疾患が悪化した場合の治療費に備えてください。

高齢者の旅行者

シニア世代の旅行者は、若年層に比べ感染症への抵抗力が低下していたり、複数の持病を抱えている場合があります。インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンなど、渡航とは直接関係ないように思える予防接種も、高齢者にとっては旅行中の体調維持に役立ちます。

特にインフルエンザは機内や観光地で感染することもあり得るため、流行期に旅行する場合は出発前に接種を済ませておきましょう。高齢者は暑熱環境下で熱中症になりやすいため、スリランカでは日中の観光を無理せず、適度に休憩と水分補給を取ることが大切です。

また、歩行が不安定な方は遺跡の階段や不整地での転倒リスクもあるので、転倒予防に滑りにくい靴や杖の準備も必要です。

万一に備え、家族とはこまめに連絡を取り、体調に異変を感じたら早めに現地の医療機関を受診してください。高齢の旅行者ほど旅行保険で緊急移送サービスが付いたプランに加入することを強くお勧めします。

おわりに

スリランカの豊かな文化遺産や野生動物との出会いは、きっと忘れられない体験となるでしょう。その感動を十分に味わうためにも、事前の健康対策と準備は欠かせません。

予防接種は義務ではありませんが、受けておけば旅先での感染症リスクを大きく下げてくれます。また、日頃使い慣れた市販薬や衛生用品を持参することで、ちょっとした体調不良にも落ち着いて対処できるでしょう。

自らの判断で万全の備えを整え、安心・安全な旅を楽しんできてください。帰国後も体調に注意し、万一気になる症状が出た場合は速やかに医療機関に相談しましょう。それでは、スリランカでの素晴らしい旅をお祈りしています!

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